
日野町長 藤澤 直広
空は青く澄みわたり、白い雲がぽっかりと浮かぶ。転作田のコスモスは、赤、白、ピンクの花びらをつけ、緑の茎の間をさわやかな風が吹きぬけてゆく。くれよんで描いた風景画のような日野の秋。コスモスの花言葉は「純真」。「純真」な子どもたちを大切に育てようと早期療育事業「くれよん」を保健センターで実施し1年半が過ぎました。10月から役場の隣に専用施設を開設しました。「くれよん」の名は、くれよんのように色々な子どもたちの個性を大切にしたいという思いが込められています。
個性を大切にしたいのは町づくりも同じ。11月3日は文化の日、自由と平和を愛する文化国家をめざす日本国憲法が公布された記念の日です。憲法は地方自治の本旨を定めています。自治とは、住民が自分たちの町のことは自分たちで考え決めるということ。滋賀県で最初に合併が持ち上がったのは、安土・五個荘・能登川の三町でした。それが破綻して後、近江八幡市との合併が議論されましたが、住民の皆さんの意思はノーでした。それでもまた今回、合併が進められたため、ついに町長リコール(解職)運動に発展、5月には必要な署名が集められ、8月23日にはリコール投票で現職町長が失職、10月4日の選挙で住民運動の代表者の大林氏が当選されました。町民の意思は一貫して安土町の存続なのにこのままでは来年3月21日で近江八幡市と合併し安土町がなくなります。
「平成の大合併」は、「合併しないとやっていけない」という「脅し文句」によって全国で進められました。この国には大きな都市も小さな町村もあっていい、この国は都会も田舎もあって成り立っている。コスモスの花のように色々な色合いの自治体があっていい。大きくなければとか「効率的」でなければとかいう「これまでの価値観」をチェンジし、コスモスの花言葉のように「純真」な気持ちで、安土の皆さんのように町を愛する人たちの思いが大切にされる国をつくらなければと思います。
「広報ひの」 11月号掲載
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