帯状疱疹ワクチン 令和7年度から定期接種へ
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帯状疱疹ワクチン 定期接種のお知らせ
令和7年度(2025年度)から、65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法のB類疾病(接種を受ける努力義務なし)の定期予防接種として実施されます。当該接種を受けることについては、本人の意思に基づきます。ご本人の同意なく、接種が行われることはありません。

対象者
- 65歳の者
- 60歳以上65歳未満の者であって、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有する者
(注)すでに65歳を超えている方については、2025年度から2029年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100歳となる方も対象となります。
*100歳以上の方については、令和7年度(2025年度)に限り全員対象となります。

用いるワクチン
○乾燥弱毒生水痘ワクチン(生ワクチン)【ビケン】
皮下に1回接種します
○乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(組換えワクチン)【シングリックス】
2か月以上の間隔をあけて2回筋肉内に接種します病気や治療により免疫の機能が低下した、または低下する可能性がある方等は、医師が早期の接種が必要と判断した場合、接種間隔を1か月まで短縮できます
- 帯状疱疹ワクチンの交互接種は認められません。
- 同時接種については、医師が特に必要と認めた場合に行うことができます。
- 乾燥弱毒生水痘ワクチンとそれ以外の注射生ワクチンの接種間隔は27日の間隔を置くこととする。

自己負担額
1回の接種につき
*乾燥弱毒生水痘ワクチン(生ワクチン)…2,500円
*乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(組換えワクチン)…6,500円ただし、生活保護受給中の方は免除
【生活保護受給中の方へ】
- 生活保護受給中の方は、医療機関あての免除証明書を発行します。接種される前に、必ず福祉保健課保健担当に申請し、接種の際に免除証明書を医療機関に提出してください。

ワクチンの効果
いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
帯状疱疹に対する効果 | 生ワクチン | 組換えワクチン |
---|---|---|
接種後1年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 |
接種後10年時点 | - | 7割程度の予防効果 |
合併症の一つである、帯状疱疹後神経痛に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、組換えワクチンは9割以上と報告されています。

ワクチンの安全性
ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。
頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
主な副反応の発現割合 | 生ワクチン | 組換えワクチン |
---|---|---|
70%以上 | - | 疼痛* |
30%以上 | 発赤* | 発赤*、筋肉痛、疲労 |
10%以上 | そう痒感*、熱感*、腫脹*、疼痛*、硬結* | 頭痛、腫脹*、悪寒、発熱、胃腸症状 |
1%以上 | 発疹、倦怠感 | そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
- *:ワクチンを接種した部位の症状 各社の添付文書より厚生労働省において作成。

帯状疱疹ワクチンを受けられない方
以下の方は、接種を受けることができません。
- この予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことがある方
- その他、予防接種を行うことが不適当な状態にあると医師が判断する方
また、以下のような場合は接種を受けることができませんので、治ってから受けるようにしてください。
- 発熱している。
- 重篤な急性疾患にかかっている。
生ワクチンの接種を希望される場合、上記に加えて、病気や治療によって、免疫の低下している方は接種できません。

帯状疱疹とは
帯状疱疹は、水ぶくれを伴う発疹(水疱)が、皮膚に分布している神経に沿って帯状に出現する疾患です。水疱が見られる2から3日前から痒みや痛みを感じるようになり、1週間程度経つと水疱の多発や発熱、頭痛といった症状がみられることもあります。通常は2から4週間で皮膚症状がおさまります。
子どもの頃に水痘(みずぼうそう)にかかると、水痘・帯状疱疹ウイルスが体の中で長期間潜伏感染し、加齢や疲労によって免疫が低下した際などに「帯状疱疹」として発症します。また、皮膚症状が治った後も、長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があります。
原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスに対しては、成人の9割以上が抗体を持っていることから、既にほとんどの人が感染していると考えられ、誰もが帯状疱疹を発症するリスクがあります。

予防
予防としては、できるだけ健康的な生活習慣を保つことが大切です。食事のバランスに気をつけ、適度な運動と十分な睡眠を心がけましょう。さらに、50歳以上の方については、ワクチンを接種することで、発症予防、重症化予防が期待できるとされています。

治療
治療の中心は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬です。
より早期の投与が効果的といわれています。痒みや痛みのあとに水疱が出現したりしたときは、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。
