青雲之志 町長コラム(2月)
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聖徳太子1400年
令和4年も早や一月が過ぎました。今年は聖徳太子様がお亡くなりになって1400年という節目の年です。近隣2市2町(近江八幡市・東近江市・竜王町・日野町)では関係寺社と連携した記念事業に取り組んでおりますが、感染症が流行するこの時代において、太子様とのご縁の意味を深く感じているところです。
太子様は西暦574年にお生まれになり、時の推古天皇の摂政(せっしょう)として政治を行われました。当時の日本は飢饉(ききん)や疫病、戦乱が頻発する今と比べものにならないくらい不安定な世の中でした。そこで17条の憲法などを制定し世の中を治められました。
第1条の「和(やわらぎ)をもって、貴(とうと)しとなす・・」の言葉が有名ですが、一番最後の17条には「議論」の重要性が説かれています。なぜ朝廷の権力が強かった時代に、「争いをせず、議論をしましょう」と呼びかけたのでしょうか。私は、そうしなければ、時代の変化に対応して国の難題を乗り越えられなかったのではないかと考えています。
令和となり大きく時代が変わろうとしています。新型コロナの流行は象徴的ですが、かねてからの人口減少問題はますます深刻化しています。その一方、デジタル化をはじめとする技術革新、社会経済のグローバル化は一層進んでいます。まさに時代の変わり目、もしも今の時代に太子様がおられたら「広く議論して、みんなで立ち向かっていきましょう!」とおっしゃられるのではないかと思います。
太子様には到底およびませんが、「和」を、そして「議論」を大事にし、困難な課題、解決の糸口が見いだせず先延ばしされてきた課題に対して真摯に向き合う、そんな一年にしたいと思います。宜しくお願いいたします。

広報ひの2022年2月号掲載
日野町長 堀江和博