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あしあと

    青雲之志 町長コラム(8月)

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    戦後80年 記憶を未来へ

    令和7年は、終戦から80年という大きな節目の年です。この節目に、日野町では次世代への戦争の記憶・記録を確実に継承し、戦争のない平和な暮らしを未来に引き継ぐため、これまでの事業を拡大・充実した「戦後80年平和事業」を実施いたします。

    8月24日(日曜日)13時20分より、わたむきホール虹にて「日野町平和記念式典」を開催し、戦没者追悼式をはじめ、小中学生による戦跡訪問研修体験報告、日野少年少女合唱団による合唱、戦争体験の手記の朗読劇を実施いたします。

    特に朗読劇では、日野町で実際に起こった悲劇を取り上げます。昭和20年8月16日、終戦の翌日に、内倉光秀(うちくら みつひで)陸軍中尉(38歳)が妻やす子さん(34歳)と3人の子どもたちと共に命を絶つという痛ましい出来事がありました。内倉中尉は第一航測連隊に所属し、米軍の攻撃により、部隊とともに日野町に移転していました。

    普段は尺八を趣味とする温厚で優しい方でしたが、帝国軍人としての強い信念から敗戦を受け入れることができませんでした。軍人としての責任感に苦悩した内倉中尉は、日野の地で家族と最期を共にする道を選びました。遺書には、軍将校としての複雑な心境が綴られていました。

    このような選択をした軍人家族は極めて少数でしたが、戦争が個人や家族にもたらした深い苦悩と悲劇を物語る出来事として、私たちは記憶に留めなければなりません。80年という歳月が流れ、戦争を直接体験された方々やご遺族の多くが高齢を迎える中、日野の地で起こったこうした悲劇を風化させることなく、確実に次世代へ継承していくことが大事であると考えています。

    この平和事業を通じて、戦争の悲惨さと平和の尊さを改めて心に刻み、二度と戦争を繰り返してはならないという決意を新たにしたいと思います。私たち一人ひとりが平和の担い手として、この貴重な記憶を胸に刻み、未来へと継承していきましょう。皆様お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

    広報ひの2025年8月号掲載
    日野町長 堀江和博

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