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あしあと

    青雲之志 町長コラム(10月)

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    桟敷窓(さじきまど)が紡ぐ日野の未来

    今年も10月18日(土曜日)・19日(日曜日)の両日、「日野まちなか歴史散策と桟敷窓アート」が開催されます。伝統的な町並みの中、それぞれの商家や蔵などを活用して、工芸作品の展示・販売や音楽演奏などのイベントが開催されます。ご尽力いただいている地元の皆様方に、心から感謝申し上げます。

    「桟敷窓」は、本来日野祭の日にだけ開けられる特別な窓で、渡御(とぎょ)行列や曳山(ひきやま)が通る本町通りや馬見岡綿向(うまみおかわたむき)神社の参道に面した民家の塀に設けられています。座敷では、家族や親戚が集まって祭礼料理に舌鼓を打ち、桟敷窓越しに通りを行く行列を見物します。この光景は「日本で唯一、日野にだけ見られる貴重な文化」です。現在、日野祭は国の重要無形民俗文化財指定に向けて総合調査が進められており、桟敷窓の文化もその重要な要素であることは言うまでもありません。

    全国各地で歴史的な町並みが失われつつある今、私たちの町に残るこの風景は、かけがえのない宝物です。効率性や利便性が優先される時代だからこそ、先人たちが大切に守ってきた「日野らしさ」を、私たちも次世代へしっかりと受け継いでいく責任があると考えています。

    近年、商人屋敷や古民家の利活用が進んでいます。新たに飲食店として生まれ変わったり、移住者の方々が暮らしの場として選んでくださったりと、建物に新しい命が吹き込まれています。こうした動きを大切にしながら、古民家とともに町並み全体を保全していきたいと思います。より美しく、歩いていて楽しい町並みづくりを進めていくことも重要かもしれません。

    「日野まちなか歴史散策と桟敷窓アート」は単なるイベントではなく、私たちの町の価値を再発見し未来へつなげていく大切な機会です。ぜひ多くの皆様にお越しいただき、アートと歴史が織りなす日野の魅力を体感してください。そして、このすばらしい町並みを、みんなで守り、育てていきたく思います。

    広報ひの2025年10月号掲載
    日野町長 堀江和博

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