青雲之志　町長コラム（3月）

 　昨年、当町の伝統野菜である日野菜が「近江日野産日野菜」として、栄えある農林水産省の「地理的表示（GI）保護制度」の認証を受けました。地理的表示（GI）保護制度は、地域の伝統を有し、その高い品質等が生産地と結びついている産品等の名称を知的財産として保護する制度です。日本では2015年に導入され現在100を超える産品が登録されており、滋賀県では近江牛(2017年)、伊吹そば(2019年)、滋賀の地酒(2022年)に次いで「近江日野産日野菜」が4例目となりました。

　昨年10月には農林水産省で開催された認証授与式に、今年1月には三日月滋賀県知事への表敬訪問に、関係者の皆様とともに出席させていただきました。認証にあたりご尽力いただいたJAグリーン近江・日野菜生産部会はじめ関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。

　日野菜は、長きにわたり日野町の人々が今日まで守り受け継いできた大切な野菜です。古くからの「原種の種」と栽培に適した「日野の土壌」、そして今日まで守り栽培をしてきた「人の努力」によって成り立っている野菜です。秋冬の日野の食卓には日野菜が並びます。町民だれもが愛する現在進行形の伝統野菜が日野菜であり、全国に誇る日野町の食文化です。

　時代が変化する中での課題もありますが、GI認証を契機とし、日野菜の魅力発信等にも一層努めていくとともに、日野菜がこれからも多くの方に愛される野菜として、次世代にしっかりと引き継がれるようにしていきたいと思います。